こんにちは、なおです。
秋田県を拠点に活動しているフリーランスWebデザイナーです。
デザイナーは「言語化することが大切だ!」と聞いたことはありませんか?
私自身は元々、自分の想いや考え方を言語化することにかなり苦手意識がありましたが、現在Webデザイナーとしてフリーランスで活動していく中で「言語化能力って大切すぎる!」と日々感じています。
「なぜこのサイトには、メインで青を採用したのか」
「どういった意図で、このロゴには星のモチーフを使用しているのか」
など、お仕事をする上で「なぜ?」「どういった意図で」という説明や提案をする場面が沢山あります。
なんでこのブログのキャラクターは、熊なのかは聞かないでね(震)
さらにフリーランスで活動していく上では、自分の強みや課題、今後の目標ややりたいことなどをしっかりと把握することが、長く活動し続けるために大切になってきます。
私自身も苦手意識があった状態から、1年以上かけて色々な方法でトレーニングしてきました。
ここだけの話ですが、以前は「なんかいいよね!」が口癖でした。なんかってなんだ!!!
ようやく少しずつ成長を実感しています。
今回は、そんな私が感じた「言語化が必要な理由」と「言語化トレーニングの方法」についてお話ししていきます。
Webデザイナーといっても色々な考え方や働き方をしている方がいるので、あくまでも1つの意見として参考にしていただけると嬉しいです!
▪️「デザイナーは言語化が大切」という言葉がピンときていない方
▪️デザインの引き出しを増やしたい方
▪️とにかくネガティブ思考を脱したいフリーランスの方
Webデザイナーの私が経験したことを中心にお話しますが、Webデザイナー以外のフリーランスの方にも参考にしていただける内容になっています。
1.言語化が必要な理由
そもそも、なぜ言語化が必要なのでしょうか。
私が実際に感じた理由を2つご紹介します。
1.意図のあるデザインをするため
友人などにWebデザインをしていると伝えると「センスがあっていいねー」と言ってもらえることがあります。
非常に嬉しいのですが、デザイナーはセンス「だけ」ではやっていけません。
デザインすることは「ただ綺麗な見た目を作ること」ではないからです。
Webサイトのご依頼をしてくださる方は、それぞれ「新規のお客様を増やしたい」「新しくオープンするお店について、たくさんの人に知って欲しい」など何かしらの目的を持っています。
そんなクライアントさんの目的に合ったWebサイトを作るためには、「なぜこのデザインにしたのか」という思考の過程が非常に大切になってきます。
そのため、実際にお仕事ではデザインソフトなどを使って手を動かしている時間以上に、「どういう構成にしよう」「クライアントさんのライバル企業はどんなサイトなんだろう」と調べて分析して、考えることに時間を費やしています。
私は、ほとんどこのやり方です!
その「考える」という、デザインにとって大切な工程に必要なのが「言語化スキル」なんです。
例えば、カラーの選定1つとっても…
「爽やかだから青」
↓
「webサイトのメインカラーとしてクライアントさんのロゴに使用されている青を使用することで、コンセプトにある信頼感の演出や若手社員さんの爽やかさを演出」
こう言い換えることで、目的にあったWebサイトのイメージが具体的になっていきませんか?
また、クライアントさんへの提案の際にも「こんなデザインです!」ではなく「今回のWebサイトの目的は〜だったので〜」としっかりと意図まで説明することができ、より安心していただけるかと思います。
2.デザインの引き出しを増やす
以前、こちらの記事でもお話させていただきましたが、駆け出し・歴の浅いWebデザイナーさんは「まだまだデザインの引き出しが少ない…!」と感じることがあるかと思います。
その解決方法として「ギャラリーサイトなどで既存サイトを見て勉強している」という方も多いのではないでしょうか。
私もやっています!
その際に、言語化スキルがあると吸収スピードがグンッとアップします。
例えば…
「全体的に素敵なサイトだなあ」
↓
「なんでこの構成?」「ターゲットは?」「サイトの目的は?」
あくまでも1例ですが、言語化を意識せずに全体の雰囲気で見るのと、1つ1つの要素を分けて意図や目的を言語化することを意識しながら見るのでは、1つのサイトから吸収できる量がかなり変わってきます。
既存サイトの目的やターゲットなどは、実績公開している制作会社のサイトなどで紹介されている場合もありますが、そうでない場合も「こうなんじゃないか?」と考える癖をつけておくといいと思います。
実際に、どのようにデザイン分析すればいいのかについては、後ほどお話しさせていただきます。
3.自分の頭の中を整理する
ここまではWebデザイナーとしてのお話でしたが、こちらは業種限らず「ネガティブで何かと考えすぎてしまう方」に読んでいただきたいです。
「SNSを見て誰かと比べて落ち込んでしまう」「1度ネガティブ沼にハマったら、なかなか戻って来れない」という経験のある方に聞きてみたいのですが、
気がついたら、何度も同じことを考えてしまっている・ループしているということはありませんか?
例えば…
SNSで誰かの「初めてのお仕事決まりました」のツイートを見る
↓
「私だめだ…」と落ち込む
↓
「あーそういえば、あの人もお仕事上手くいってるなあ」
↓
「私だめだ…」と落ち込む
私は過去、数え切れないほどこの沼にハマった経験があります。
どんどん気持ちが重くなって、勉強が手につかなくなったり…
でもこのループって、ただ辛いだけで何も解決していないんです。
解決策を考える隙もなくネガティブな感情だけが、心の中をグルグルしているイメージ
言語化スキルが身につけば、この負のループから抜け出せます。
ただ落ち込むのではなく「じゃあどうすればいいんだろう」と前向きに考えることができるようになるんです!
2.おすすめの言語化トレーニング方法
ここまで「言語化が必要な理由」についてお話して来ましたが、ここからは言語化トレーニングの方法についてお伝えします。
今回ご紹介するものは、すぐに効果が出たり、誰でも絶対に成長を感じられるというものではありません。
ただ、私が全て実際に試した結果「やって良かった!」と思えたものなので、自分に合った方法を見つけるために手助けになれば嬉しいです。
1.デザイン分析
ギャラリーサイトなどで「なんか素敵!」と思った既存サイトを、スクリーンショットして観察・分析する方法です。
言語化のトレーニングはもちろんですが、同時にデザインの引き出しを増やせるので駆け出しWebデザイナーや勉強中の方にもオススメです!
ただ「可愛い〜」と眺めるのではなく、「なぜこの構成・デザインにしたのか」という意図を考えていきます。
・パソコン版とスマホ版をそれぞれスクリーンショットし、レスポンシブ対応にするとどれくらいの変化があるのかを見る
・スクリーンショットだけでなくブラウザ上のhover(カーソルを合わせた時に色や形が変わるもの)なども見ながら進める
・構成やデザインの考察は正解不正解は考えずに、思いついたことをどんどん書く
私の場合は、ipadのお絵描きアプリにWebサイトのスクリーンショットを貼り付け、手書きでガシガシと書いています。
モザイクありですが、こんな感じです!
走り書きで何でもかんでも書いているので、字が汚い…
手書きでなくても、普段使っているデザインソフト(Photoshop・XDなど)にスクリーンショットを貼り付けて、テキストで入力する方法でもOKです。
書き終わった後に1枚の画像として書き出しをしておくと、見返すことができるのでオススメです。
デザイン分析を始めたばかりの時は、1時間ほどかけても全然言語化ができず「本当にこれで意味あるのかな」と思っていましたが、続けているうちに段々と、今までは見えていなかった構成やあしらいの意図を意識できるようになります。
意図を理解しながら色々なサイトを分析することで、実務の際にも「参考サイトをそのままパクる」のではなく「積み上げてきたデザインの引き出しから、色々な要素を組み合わせる」ということができるようになってきました。
ギャラリーサイトや色々なデザインを見るのが好きな方は、きっとワクワクしながらできるはず!
2.気まぐれ日記をつける
毎日、勉強やお仕事をしていると「本当に成長できているのだろうか」と不安になることがありませんか?
そんな時にSNSで、他の人の「案件獲得!」なんてツイートを見て「やっぱり自分には向いていないのでは?」と落ち込んだり…
そんな人にこそ「日記」をつけて欲しいんです。
ただ、毎日じゃなくていいです。だから「気まぐれ日記」です。
特に私は、漠然とした不安や焦りを感じた時に日記を書いていました。
理由は、漠然とした不安には終わりがないからです。
例えば、「デザインソフトの使い方がわからなくて不安」など具体的な原因があれば、ソフトの使い方を学べる教材を買ったり、誰かに聞いてみるなど解決方法を考えることが出来ます。
解決方法が見つければ、不安な気持ちは和らぎますよね。
ですが、「なんか不安」とか「本当にこのままでいいのかな」という漠然とした不安や焦りは、抽象的すぎて解決方法はありません。
だから、永遠に悩めるんです…沼です。
この沼にハマると、精神的にかなり疲れてしまうので、「自分が具体的に何に不安で焦っているのか」を言葉にするように意識を持っていきます。
私が実際にやっていた方法です。
あくまでも1つの方法として参考にしてみてください。
①紙に「今の感情」「考えられる原因(複数でもOK)」「どうなりたいのか」を思いついたまま書いていく。
②「考えられる原因(複数でもOK)」を解決するための方法を書き出す(複数OK)
③②の中で「どうなりたいのか」を叶えるために必要なものを考え、やってみる
例えば、
不安の原因が「自分と同じ時期に勉強を始めた人が、初めての仕事を受注したツイートを見たこと」であれば、
解決方法は「自分も営業をすぐに始めて、お仕事を受注できるように頑張る」「そもそもSNSを見ない」「人と比べないようなメンタル・考え方を身につける」などが挙げられます。
そこで、自分の「なりたい姿」を思い出してみます。
「クライアントさんの幅広い要望に答えられるWebデザイナーになりたい」のであれば、「自分も営業をすぐに始めて、お仕事を受注できるように頑張る」のは不安ですよね。クライアントさんに迷惑がかかったり、トラブルになる可能性もあります。
では、 ②で考えた解決方法の中で「すぐに営業活動」はやめて、「SNSと少しの間距離を置いて、勉強に集中しよう」「人と比べないためにはどうしたらいいのか、本を読んで考えてみよう」と具体的な方向性が見えてきます。
これを頭の中でやろうとすると、「でも…」「だって…」と感情に左右されて混乱してしまう方でも、紙に書くことで頭を整理しながら考えることができます。
この方法を繰り返し行うことで、紙に書かなくても自分の思考を言語化できるようになってきます。
日記をやっていたもう一つの理由として、「やったことを記録しておくと、見返した時に成長を感じることができる」というものがありますが、そちらについては過去にお話ししています。
3.SNSで発信をする
今日まで、365日休まずTwitterを更新してきました。
いくつか理由がありますが、その一つが「言語化の練習のため」です。
Twitterは1つの投稿に「140文字」しか使うことができません。
この限られた文字数の中で、自分の伝えたいことをまとめるって意外に難しいんです。
元々、口下手で言語化が苦手だった私は1年前、1つのツイートを考えるのに約時間書いては消してを繰り返していました。
1年経った今では、以前に比べてスラスラと言葉が出てくるようになっています。
色々な人が見ているSNSなので、専門用語は使わずにわかりやすく伝えるという練習にもなっていると感じています。
また、言語化トレーニングはすぐに結果が出るものではないですが、SNSの発信はいいねやリツイート、コメントで反応がもらえることもあり、モチベーションを維持しながら続けることができました。
ただ、SNSは、使い方によっては精神的に負担になってしまうこともあるので注意しながら活用してみてください。
3.まとめ
1年前、かなり言語化に苦手意識があった状態から、色々な方法を試した結果少しずつ変化を感じています。
デザインスキルの向上やクライアントさんとのコミュニケーション、自分自身の精神的負担が軽減など、言語化スキルがあることで得られるものはたくさんあります。
実際に経験したからこそ、同じような境遇の方に実感して欲しいと思い今回お話させていただきました。
参考になったなら嬉しいです。
また更新します。
なおでした。