こんにちは、なおです。
消耗しない働き方を実践中のフリーランスWebデザイナーです。
デザインをしていると、手が止まってしまうことはありませんか?
「思うようにデザインが進まない」「ずっと同じところで止まってしまっています」と、Webデザイン勉強中や駆け出しの方から相談をいただくことも多く、私自身も何度も経験しています。
「やっぱりセンスがないからなのかな…」と落ち込み、先輩デザイナーの方に相談したこともありました。
そもそも、デザインをしていて手が止まってしまう原因とはなんなのか、また実際に止まってしまった時どうすればいいのか、これまでの経験を踏まえて書いていきます。
1.デザインをしていて手が止まってしまう原因
デザインをしながら「これもイマイチ、これも微妙」と、何時間も同じところを変えては、やり直し、また戻して…
本当に幾度となく経験してきました。
今考えると、以下のような原因によるものでした。
1-1.なんとなくて手を動かしてしまっているから
Webデザイナーとしてお仕事をしていると、有難いことに「センスがいいんだねー」と言っていただくことがあります。
ですが、デザインはセンスではなく「知識」です。
さらには、アートではなく「問題解決のための手段」です。
「たくさんの人に商品の魅力を知ってもらって、購入してもらう」「店の雰囲気を好きになってもらいたい」という明確な目的を達成するためにデザインをするのです。
だからこそ、目的を意識せずに「なんとなくオシャレだから」「この飾りかわいい!」という理由でデザインをしていると「あれ?これなんのためだっけ」と手が止まってしまうことが多いです。
1-2.デザインの引き出しが少ないから
Webデザイナー歴数十年などのベテランのデザイナーさんであれば、これまでの経験から目的にあったデザインを提案することも可能かもしれませんが、駆け出し・歴の浅いWebデザイナーは頭の中にあるデザインの引き出しがまだまだ少ないです。
頭の中でイメージができていない状態のものを、デザインとして完成させるということが、不可能に近いものだと思っています。
「聞いたこともない動物の絵を書いてほしい!」と言われている感じです。
いくら考えても、頭の中に答えがないのでアイデアが浮かんでこないのは当たり前ですよね!
1-3.初めから完璧にしようと思っているから
1つのポイントに時間をかけすぎてしまっている人は「完璧にしないと」という沼に陥っている場合が多いです。
もちろん経験ありです。
これは人にもよりますが、まずはざっくりでも全体を仕上げて、後から細かい調整をする方が意外とスムーズに進んだりします。
元々は、あしらいも含めてページの上から順番にデザインすることが多かったのですが、一緒にお仕事をしているWebデザイナーさんから「こうやってやると、いいよ!」と教えてもらったことを実践してから、格段に手が止まる時間が減りました。
それは、こんな方法です。
まずは、全体的に「あしらいなし」で綺麗なデザインを作る
↓
さらに良くなる・もっと雰囲気を伝えるための+αとしてあしらいを追加して、細かい調整をする
同じところでずっと手が止まってしまうと、気持ちが焦ったりと、どんどんに煮詰まってしまうので「まずは全体を仕上げる」を意識してみましょう。
2.手が止まってしまった時の対処法
ここからは、実際に手が止まってしまった時にどのように解消していけばいいのかについてお話ししていきます。
全て実践済みです!
2-1.ターゲットや目的を見直す
先ほどもお話しした通り、デザインはあくまでも「問題解決のための手段」です。
手が止まってしまっている時は、そもそもクライアントがどんな問題を抱えていて、解決したいと思っているのかがしっかり意識できていない可能性があります。
再度ヒアリングした内容を確認し、分析や深堀りを通じて「なんのためのデザインなのか」を明確にしましょう。
私の場合は、ワイヤーフレーム(サイトの構成を書いたもの)を作成する段階でノートに「なぜ、このデザインなのか」を書くようにしています。
クライアントに見せるわけではないですが、しっかりとデザインの意図を言語化することで、手が止まることが少なくなるだけでなく、デザインのクオリティも上がったように感じます。
2-2.参考デザインを探す
「デザインの引き出しが少ないな…」と感じたら、参考デザインを探しましょう。
デザインは全てオリジナルで作っていると思われがちですが、そうではありません。
すでに世にあるデザインのいろんな要素を組み合わせて、新しいデザインを作っていることがほとんどだと思います。
少なくとも私はこれまで、参考サイトを1つも探さずにデザインをしたことはありません。
参考デザインの探し方は、ギャラリーサイトで検索することが多いです。
Pinterest:とにかく種類が多い
Parts:パーツごとに探せる
Responsive Web Design JP:レスポンシブデザインを探しやすい
LPアーカイブ:LPのギャラリーサイト
イケてるランディングページ集めてみました:LPのギャラリーサイト
参考デザインは、色々な角度から集めることを意識しています。
・同じ業界(例:パーソナルジム・不動産)
・同じターゲット(例:20代女性・家族連れ)
・同じ雰囲気(例:高級感・アクティブ)
最低でも、各項目5〜10の参考サイトのスクショを撮って、AdobeXD(もしくは、Photoshop)のアートボードに貼り付けながら、デザインをしています。
「このサイトの余白が、雰囲気に合うな」「あしらいは、こっちのサイトのイメージに近いな」とデザインのヒントをもらいながら進めることで、手が止まるのを抑えます。
2-3.時間をおいてみる
ターゲットもバッチリ分析して、参考デザインもたくさん集めた!
…でも、進まない!
そんなときは、思い切ってパソコンから離れてみる、もしくは違う作業をしましょう。
何時間も同じところで手が止まってしまうと、同じパーツを付けては外して、また付けて…と、無限に時間が過ぎてしまいます。
これは、デザインのかなり細かいところにばかりに集中してしまい、視野が狭くなってしまっている「ゲシュタルト崩壊」によるものです。
”ゲシュタルト崩壊(ゲシュタルトほうかい、独: Gestaltzerfall)とは、知覚における現象のひとつ。 全体性を持ったまとまりのある構造(Gestalt, 形態)から全体性が失われてしまい、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象をいう”
引用元:Wikipedia
一度時間を置いてから、再度デザインに向き合うと「あれ?」と驚くほどすんなりスムーズに進むこともあります。
私はこのパターンが一番多いです。
3.最後に
「デザインをしていて手が止まってしまうなんて、才能がないのかな…」と落ち込む必要はありません。
しっかりと原因を知り、対処することで、手が止まる時間を少なくすることができます。
参考になっていたら嬉しいです。
また更新します。
なおでした。